忍者ブログ

審美歯科技工所 ていね社のココロ

株式会社ていね社社長 伊藤彰英の歯科技工士日常ブログ

勝手に決めつけないで頂きたい事

ソリッドタイプのジルコニアクラウンを低価格で・・・というキャッチコピーの付いた広告が増えました。

メーカーが勝手に「フルジルコニアクラウン=廉価」という図式を作り出そうとしている様ですが、(そんなつもりは無いと言うでしょうが、そんな事になっているのですよ実際。)ここで、しっかりと定義しておきたいですね。

高騰している貴金属を原料としているメタルボンドとジルコニアオンリーの材料原価では、確かにジルコニアの方が廉価です。
ですから、その点には異論は無いのですが、それは製作する歯科技工士のコストの一部の問題です。

歯科技工の料金は材料代金だけでは無く、技術料金やそれに付帯する機器の導入コストやセンターへの支払いも含まれ、最終的な価格がそれぞれに決まる訳です。

材料の価格の一点だけを切り取って「廉価」と勝手に定義されてしまう事に、強く反発します。
もし、材料が廉価である旨を伝えたいのであるならば、このような広告は作り方を間違えています。
広告を見たドクターは「ソリッドジルコニアは安い」と思ってしまいます。

むしろ、ソリッドタイプのジルコニアクラウンで納得頂ける品質の物を作るのは、築盛したものよりよほど手間がかかります。
なかなか色調があわずやり直しをしたり、バイトの微妙な調整に時間を費やしたり、よほど通常の築盛した物の方が気が楽です。

しかし、「絶対割れない様に」という要望がある以上、この素材と技法を昇華させていく必要がありますから、製作している歯科技工士はいろいろと試行錯誤している訳です。

最初から「これはこの程度のものだから、色は合わないし、安く供給しますよ」とメーカーに勝手に決めて欲しくないです。

「貴金属+MB代金」より、遥かにソリッドタイプジルコニアクラウンの技工料金が高い技工士さんだっていらっしゃる訳ですから、勝手に低価格宣言されればそれは心外でしょう。

メーカーは技工料金が幾らであろうとも、「数」が出た方が利益も上がりますから、「数」が出る方に誘導します。

「ジルコニア原料代+技工料金」という価格設定ならば話は別ですが、大抵ジルコニアクラウン1本幾らで請求していると思いますので、この広告はどうなのか?と思うのです。


インプラントやCAD/CAMは特に、術式や技工操作がメーカー主導になりやすいです。
この上、価格まで統制されてしまうようでは、本当に歯科技工士は困った事になりますね。

私は大量生産技工の中の、単なるのギアになるつもりはありません。


PR

この記事へのコメント

Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
管理人のみ閲覧できます
 

無題

 でもジルコニアの9.8cmデイスクは日本と海外じゃ5-10倍の価格差がありますよ。
 原料は同じ東ソーの3モル%のYZTですよね。何か違うんですか?
 フルジルコニアは染色した物は色が悪いし、透過性の高い物は咬合調整したら剥げて白い面が出るし安くないと使う器がしません。
  • from インプラント専門医 :
  • 2012/01/20 (19:25) :
  • Edit :
  • Res

この記事へのトラックバック

トラックバックURL

カレンダー

06 2017/07 08
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

プロフィール

HN:
akihide ito
性別:
男性
職業:
歯科技工士
趣味:
音楽製作 将棋観戦 ワイン
自己紹介:

ブログ内検索

お天気情報

カウンター

フリーエリア

Copyright ©  -- 審美歯科技工所 ていね社のココロ --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Photo by Didi01 / Powered by [PR]

 / 忍者ブログ