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審美歯科技工所 ていね社のココロ

株式会社ていね社社長 伊藤彰英の歯科技工士日常ブログ

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将棋界と歯科技工 その2

将棋界と歯科技工 その2

将棋のルールをご存知で無い方には、理解が難しい話かもしれませんが、
梅田望夫さんの「シリコンバレーから将棋を観る」を読んでこのような文章を書いてしまう歯科技工所を経営する将棋好きの人間として、経営の指針を将棋の世界観に重ね合わせて判断する事が非常にしっくりきます。
将棋の世界固有と思われる格言や手筋、各駒の性格や戦型、それらを自分の仕事や扱う品々に置き換えて、経営判断の助けにしている事も事実です。

平手と駒落ち

明らかに手合い(将棋の実力)の違う相手とも将棋は指せますが、その際強い側の人が自分の駒を減らして戦うのが駒落ち将棋です。
平手では一人20枚の駒を持っていますが、通常手合いにより、1〜8枚程落として戦います。
もちろん落とした上手側は戦力が削がれる訳で、厳しい戦いになるのですが、この点を弊社の場合は取り扱い商品に置き換えてみたいと思います。
経営の指針とする場合「人材」でも「物」でも置き換えが可能の様に思います。

各駒の性格を弊社で扱っている歯科技工補綴物に置き換えると、
王=会社 
もちろん会社を取られたら終わりですので、会社そのものが王です。
金=メタルボンド 
審美補綴では確実性では一番頼りになります。売り上げの貢献も大です。
銀=e.max 
金とは似ていますが違った個性を持ちます。既に安定した評価を貰っている素材です。
桂馬=ハイブリッドセラミックス 
通常補綴からインプラントまで応用出来ますが、高分子化学素材はセラミックスという意味では変則的な素材とも言えます。
香車=セラミックスインレー&ラミネートベニア
小回りは効かないのですが、求められれば審美的にかなり効果のある治療です。
飛車=ジルコニア
効きの強い最強の駒です。今後の歯科の中でのウエイトと可能性は非常に高い素材で飛車にふさわしいように思います。
角行=プロセラアルミナ
こちらも、前歯の補綴には最高の審美性を示す有力な補綴物です。
歩=保健対象補綴物
一つ一つの商品価値は低いですが、世の中に数は一番多くあります。
経営的に安定をもたらします(守り)ですが、効率は悪いです。
場合によっては、保険の出来の善し悪しで自費の仕事への移行を促す(成り)場合もあります。

さて、このように置き換えてみて将棋と同じ様に並べてみます。
これが弊社の平手の状態。島朗九段風に並べてみました(笑)
盤
ライバルの会社があるとしますが、技術や営業の能力が同じであれば、同じだけの駒を揃えなくては平手戦になりません。
ライバルがジルコニアやプロセラアルミナもしくは同等製品を手がけていなければ、飛車角落ちの駒落ちいわゆる2枚落ちですね。かなりのハンデ戦です。
よほどの技術的アドバンテージや価格的アドバンテージが無ければ平手の弊社には勝てません。
ちなみにプロ棋士に2枚落ちで勝つには最低でもアマチュア初段の力が必要です。

将棋で歯科技工を考える

弊社ではデンチャーを手がけていませんので、そういった方向の充実も戦力の増強となりますが、駒の配置や動きには定跡や手筋があり、稀に自分の駒が邪魔駒になり詰みを逃す事もありますので、弊社にとっての良いバランスは今の状態と言えます。
実際は取り扱いの商品もそれぞれ違いますし、技術レベルや価格も違うわけで、一つの盤面で語る事は難しいわけですが、価格ならば価格、技術ならば技術で別の盤を作って考えるのも、おもしろいかもしれません。

歯科技工は将棋と違って、相手の王を取る必要は無く(他社買収や合併を目指すなら別ですが)どちらかと言えば将棋の手筋や世界観は「守り」に生かされる気がしますが、「攻撃は最大の防御」という言葉もある様に攻めも大切であり、その姿勢を学ぶこと、その作戦の立案や実行に伴う手順やリスクをどういった形でマネージメントするかが非常に役に立つと思えます。
実際私は、先ほどの弊社駒を矢倉に囲ってみたり穴熊にしてみたり、腰掛け銀にしてみたり(笑)いろいろな戦法に並べて遊びながらも会社としての「次の一手」をひねり出しています。

将棋の中の真理

要するにバランスの良い商品構成を的確に配置し稼働させるその指針を、将棋から学べると思う訳です。それは「人材」に関してでも同じ事です。

将棋は誕生から多くの時代を過ごし洗練され今の形に落ち着いたわけで、一種の「真理」を含んでいるゲームと言えます。
その「真理」に、仕事であれ、スポーツであれ、ある種の方向性を重ね合わせ求めることは、あながち間違いではない様な気がします。また精神性の面でも学ぶべき事は多いはずです。

しかしながら、通算勝率7割以上の羽生善治名人でさえ「将棋のコツが今も分からない」と言われるくらい奥が深く、真理にはほど遠いという事実もあります。
その「真理」に少しでも近づこうとしているのがプロ棋士であり、ここ数十年の定跡の整備の方向性は確実に「真理」に近づいているものであり、その動向をWebやテレビで即時観られる現代というのは大変刺激的であると感じます。

個性の存在と対比

それぞれのプロ棋士の個性も大変豊かで、知れば知る程「この人ならばここでこう指す」「この手はこの人にしか指せない」といった個性が見えて来ると楽しみも増します。最近の中堅でも
・ファッションスタイルとはイメージの違う受け将棋の橋本崇載 七段
・才能あふれる奇抜な差し回しと、たまに見せるうっかりも魅力な山﨑隆之 七段
・ 強烈な詰め将棋回答能力を持ち、我が道を行く宮田敦史 五段etc…

将来タイトルを取っても全くおかしく無い素晴らしい青年たちが多く存在し、その下にも多くの有望な若手が存在します。
この人材の豊富さこそ今後の将棋界の財産であり、またこの棋士たちに憧れプロ棋士を目指し奨励会や研修会に入る子供たちも溢れる程存在する事も財産です。

ところが今、歯科技工の世界では若者が集まりません。
もちろん若者が集まらない業界が栄える訳はありません。
社会的な意義がある尊い仕事である事は周知の事実ですが、それと同時に報われないイメージがある事も事実です。裏方の仕事である事を強要されて来たかのような自虐的に発想の先達も多かった気がします。
個性を発揮出来る場も少なく、むしろ個性を押さえつけられて仕事をしなければならないイメージさえあります。
個性を発揮すると言えば、素晴らしい芸術作品のような補綴物の写真でQDT誌を飾る事は決して悪いことではありません。
しかし、その製作法に日常性はあるのか? 非常に疑問です。
日常的に究極のレベルの不採算な補綴物を要求されれば、一人間として生活が成り立たなくなります。
「高い技術を廉価で供給」と言えば世間では当たり前のようですが、一品一品を手作りで短時間でオーダーメードしている業界にこの条件はきつ過ぎます。
理想を言えば万人に与えられるその時点での最高の補綴物を供給出来れば良いと考えます。
しかしながら、無理が多く不条理がまかり通ってしまうこの状況は歯科技工士そのものが変えていかなければ成らないのも事実です。他人や組織に頼るのではダメです。
一人一人の認識がそのレベルに成らなければ、若者が集まる職種とは成らない様に思います。
その為にはWebはうってつけです。充分に個性を発揮出来ます。
作品を発表するも良し、私の様にブログを書いて意見する事も良いでしょう。
どれだけ世の中にその職業の存在感を示せるか?
非常に大切な事だと思います。

将棋の世界は現在ネット中継の充実を進めているようです。
これは理解してくれるファンがいて初めて成り立つ世界だという認識に基づくものです。

歯科技工にはファンはいませんが、理解のある歯科医師や患者の存在はあります。
いろいろな意味で封建的であった将棋界も変わろうとしている昨今、私たちの歯科技工業界も変われない訳は無いと思っています。







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職業:
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