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審美歯科技工所 ていね社のココロ

株式会社ていね社社長 伊藤彰英の歯科技工士日常ブログ

日本の歯科技工は「ガラコー」

日本の携帯電話や電化製品等が高機能化し、日本国内でのみ求められる機能を充実していった為に独自の仕様進化を歩み続け、海外の競合製品のようなグローバルな視点を欠いていたということで、ガラパゴス諸島に独自進化を遂げた生物が沢山存在する事になぞらえて「ガラパゴス」・「ガラケー」と呼ばれるようになって久しいですね。

これを経済界・産業界では「危機」と見る向きが多い訳ですが、最近は少し論調が変わってきましたね。
たとえば日本の漫画やアニメ文化・日本の食生活はまさにガラパゴスであったため成立・進化したもので、それが今では世界中の人々に愛されている訳です。

日本には日本の文化があり、それを濃密に凝縮していく事にも価値がありますし、グローバリゼーションなどという名の下に、なんでもかんでも無理やり均質化されるのも、人間として悲しいものがあります。
「こういうのが幸せだろ?」と余計なおせっかいをされているような、押しつけがましい仕組みに組み入れられたくない気持ちもあります。

今日本の地方都市に行くとほとんど同じ風景です。
郊外の幹線道路にはよくある全国チェーン店が立ち並び、駅の周りの旧市街地はシャッター通り。経済性だけを追い求めると人間らしい文化は後退する部分も或る訳です。

日本の歯科技工はまさに「ガラパゴス」です。
疑いようも無く「ガラパゴス」な訳です。
保険制度と薬事法。この二つがその主たる原因です。
携帯を「ガラケー」と呼ぶのなら日本の歯科技工は「ガラコー」(ガラパゴス技工?)とでも呼びたいです。

日本独自の健康保険制度の在り方ひとつで、日本の歯科技工が「ガラパゴス」で良いかどうかが左右されます。
国家的に歯科の健康保険がない国々のようになれば、今の日本の自費歯科技工物の輸入への対応を見ていればあっという間に海外の廉価な技工物が当たり前のように流通するでしょう。
欧州を見ればそれは明らかです

今は日本の「保険歯科技工」が法律的に防波堤になっている訳です。
実際中国の大型ラボは日本を主要なターゲットとは見ていません。
日本のように「保険」の壁が厚い場合はどうしても自費技工物の割合が少なくなりますし、特に品質面でも適合性・咬合には厳しい日本のドクターに対応するには、大量生産型の歯科技工では難しい部分も或る訳です。

その厳しい部分に注力して日本の歯科技工士として戦っていくのも一つの生き方です。
高付加価値の高品質な歯科技工物を提供することで、価値を作り出していく。
医療としてまさに王道を行く方法です。

しかし、患者全員・歯科医師全員がそれで納得する訳でも無い。
オーバークオリティーを嫌い、ほどほどのクオリティで価格を抑えた商品を望む消費者がいる様に、そのような治療を望む患者・歯科医師がいても不思議はありませんね。
実際インプラント1本○万円なんていう広告、良く見かけますし、恐るべき低価格のオールセラミックス治療価格表もネット上で見かけます。

どういう道を進むべきかはその人の自由ですが、「ガラコー」を貫くのも面白いかなと思います。
世界の動向は注視していく必要がありますが、それだけに振り回されるのでは無く、自分の生きる道は自分で決めるしかないです。

ガラパゴス島の動物たちは、孤島が故の幸せを持っているのではないでしょうか。
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